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2011年12月1日木曜日

お茶会を通じて考えたこと

先週の日曜日は通っている茶道教室の30周年記念茶会でした。
私は受付のクローク係を頼まれていました。

受付で、たくさんの素敵な和装を見ました。
年齢や外見ではなくて、その人のセンスの良さがにじみ出るような着こなしをしている方は目を離せなくなります。

私自身は、母が結婚のお祝いにもらったという緑の梅模様の帯に、祖母が昔三越で仕立てたという、朱色の着物を着ました。
今回は初めて美容院ではなく、髪は自分、着付は母という、自家製で臨みました。

自分の顔が薄い(地味)と思うので、着物だと逆にメリハリの利いた色味を着たくなります。
濃いめの美人の人が淡い色の着物を着ているのは、素敵だなと思う。
着物は、洋服ではできない色の取り合わせができるのが面白いです。

実は、先月末に祖父が亡くなったり、体調を崩したりと、なかなか明るい気持ちになれず、正直直前まで着物を着る気力に欠けていました。
茶道自体も、お点前が形式ばかりに捉われていて、ぜんぜん自由じゃない気がして、このまま続けることに迷いを感じていました。

たぶん興味があるのは和菓子と、着物の色の取り合わせと、たまに好みの茶碗や塗物に会うと、おっと思うくらいで。

ただ、教室には先生をはじめとして、尊敬できる面白い方がたくさん来ていらっしゃるので、その人たちと関わりたくて、続けてきた側面が大きいです。
茶道に関する編集や、半東(茶道でのサービス)など茶道を仕事にしている方もいれば、庭師や陶芸など少し茶道と関連のある分野にいる方もいれば、専業主婦だけれどすごいバイタリティに溢れる方もいます。

茶道に関する知識は、歴史を背景にして、オールラウンドにわたるので、細かい知識を深めつつ、全体的に広げて行くことは、本当に際限のない取り組みだと思います。
皆さんの真剣度と俯瞰したうえでのざっくばらんさがすごく魅力的に見えます。
そして、とても届かない自分・・・。

裏方だったけれども、最後に薄茶の席に入れてもらえました。
一部ですが、掛け軸は「寿」、茶花は「カラスウリ」、和菓子は京都から取り寄せたというすあまと干菓子の合いの子で紅葉模様、そして、茶勺の銘が「星の夜」でした。
その席を持っていたのは、普段あまりお話する機会はないのですが、旦那さんのために、毎日小料理屋なみにつまみを作り、茶道の知識も深く、品があって(しかも後から酒豪で、辺境を旅していると聞いた)すごいなぁと思っているAさんでした。

私がしびれたのは、「星の夜」を踏まえた以下の会話です。

お客の1人「今空で光っている星は何かしら。」
Aさん「木星よ。金星はもう遠ざかっていったから。」

Aさん・・・星系にも詳しいんだ・・・さすが。

そんなこんなで1日が終わる頃には、茶道を続ける意欲が戻ってきたのでした。
そのためには、もっと真剣に取り組まなくてはならないのですが。

本当にバラエティに富んだ女性の生き方があることも、勉強になります。

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