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2011年12月24日土曜日

12月の和菓子

12月の和菓子教室は、私が和菓子の中で1番好きな「花びら餅」でした。
茶道教室の初釜に必ず出る菓子で、まさに新春を表してるような色味と、甘く煮たごぼうという不思議な取り合わせが面白いのです。

教室で、初めて由来を聞きました。
平安時代の「歯固めの儀式」という健康長寿を願う新年行事で出されていたものが原型で、もともとは餅の上に鮎の塩漬け等が乗っていたものが、次第に簡略化されたそう。
元祖は京都の「川端道喜」という老舗の和菓子屋さんが作ったようです。

【材料(12個分)】
ぎゅうひ・・・白玉粉160グラム、水300ミリリットル、砂糖200グラム、色粉(赤)少々、片栗粉約100グラム
みそあん・・・しろあん150グラム、白みそ25グラム、水約大さじ3
蜜ごぼう・・・ごぼう中1本、水400ミリリットル、酢大さじ1、蜜(砂糖50グラム、水100ミリリットル)

【作り方】
①みそあんを作る。材料を鍋に入れて、中火にかける。手のひらにつかなくなるくらいまで練りあげる。乾いたさらし布巾の上に小分けして、冷ます。まとめて12等分し、俵型に丸める。
②ぎゅうひを作る。白玉粉は、水を少しずつ加えながら指で混ぜて溶きのばす。こす。
③②を強火にかけ、木べらで混ぜながら練る。充分に粘りが出たら、砂糖を3・4回に分けて加え、さらに練る。
④片栗粉をたっぷりふった台の上に③を取り出し、二つ折りにして、上からも片栗粉をふる。
⑤手で押して薄くならし、丸型で12枚抜く。楕円形になるよう形を整える。
⑥型抜きして残ったぎゅうひは、水洗いし、片栗粉を落とす。水少々で溶いた色粉を加えて混ぜ、ピンク色に染める。火にかけて、軽く練り直す。
⑦片栗粉をたっぷりふった上に、⑥を取り出し、上からも片栗粉をふる。厚みを平均にし、4×4センチを12枚切る。
⑧⑤に⑦を菱形に置き、①、蜜ごぼうを乗せ、二つ折りにする。

③の過程で、強火で一気に仕上げることが大切です。

※蜜ごぼうの作り方
①ごぼうは皮を丁寧にこそげ、10センチの長さ、4ミリ角に切る。水にさらしてあくを抜く。
②鍋に酢水、ごぼうを入れて、火にかける。沸騰したら、ゆでこぼす。再度、たっぷりの水を入れ、やわらかくなるまで弱火で40~50分ゆでる。
③鍋に蜜の材料を煮立て、②のごぼうを加えてひと煮立ちさせる。そのまま一晩つけておく。
④翌日、ごぼうを取り出し、蜜を半量程度に煮詰める。ごぼうを戻し入れ、ひと煮してそのまま冷まし、味をしみこませる。

花びら餅が作れるとは・・・感動もひとしお。

師範台の作品。左側はゆずロール(ゆずあんのロールケーキ)です。

2011年12月18日日曜日

白菜スープ

徳島県産の野菜(ほうれん草、チンゲンサイ、カブ、水菜、大根、キャベツ、白菜、春菊)をたくさんいただき、どうやって食べようか思案していたところ、会社の先輩(もと栄養士さん)が白菜スープのレシピを伝授してくれました。

冬の野菜の代表白菜はおいしいのですが、いかんせんかさばります。

【材料】
白菜半分、ベーコン数枚、玉ねぎ1個、じゃがいも2・3個、豆乳500CC、サラダ油、バター、小麦粉、ブイヨン、塩・こしょう

【作り方】
①厚手の鍋でサラダ油とバターを炒め、薄切りにした玉ねぎを炒める。
②ベーコンと小麦粉を加えて、焦げないように炒める。
③白菜とじゃがいもを加えて、鍋に蓋をし、蒸し状態で白菜から水分が出るまで火を通す。
④豆乳を加え、ブイヨン、塩・こしょうで味付けする。



先輩いわくじゃがいもが煮崩れるほど火を通すと、とろみが出て美味しいそう。

他にも、塩麹をまぶした白菜の即席漬けを作りました。

2011年12月3日土曜日

11月の和菓子

11月はあっという間に終わってしまいましたが・・・。
振り返ると、登山中に紅葉を見る機会に恵まれ、秋田の温泉(既に雪が降り積もっていました)に浸かることもできて、深まる秋に触れることができました。
毎年11月というと、寒くて孤独な気持ちになるイメージなのですが、東京はあまり気温が下がらなかったので、すっかり油断しています。

11月の和菓子教室では、黄身しぐれと利久まんじゅうを作りました。
黄身しぐれは蒸してぱっくり割れた見た目がかわいかったので、紹介します。

【材料(12個分)】
しろあん350グラム、水約大さじ3、ゆで卵の黄身2個分、上新粉10グラム、(ベーキングパウダー小さじ4分の1、水小さじ2分の1)、卵黄約1個分、こしあん180グラム

【作り方】
①卵は沸騰後約15分茹でてかた茹でにする。白身と黄身を分け、冷ます。
②鍋にしろあんと水を入れ、中火で練る。こがさないように火を弱め、水分を飛ばし、固めに練りあげる。乾いたさらし布巾の上に小分けにして、冷ます。
③こしあんを12等分にして丸める。
④ゆで卵の黄身を裏ごしし、②に混ぜる。全体がなじんだら、上新粉、水溶きしたベーキングパウダーを順に加えて混ぜる。卵黄を加え、固さを調節してまとめる。
⑤④を棒状にまとめ、12等分して丸める。あんを包む。
⑥蒸し器の中敷きに乾いた布巾を二重に敷き、⑤を並べる。蒸気のたった蒸し器に入れ、ふたに露取り用の布巾をかけて強火で約10分蒸す。
左側が利久まんじゅう、右側が黄身しぐれ



師範台の作品


おまけ・・・友達からもらったみかん狩りの収穫物。でかい!



2011年12月1日木曜日

お茶会を通じて考えたこと

先週の日曜日は通っている茶道教室の30周年記念茶会でした。
私は受付のクローク係を頼まれていました。

受付で、たくさんの素敵な和装を見ました。
年齢や外見ではなくて、その人のセンスの良さがにじみ出るような着こなしをしている方は目を離せなくなります。

私自身は、母が結婚のお祝いにもらったという緑の梅模様の帯に、祖母が昔三越で仕立てたという、朱色の着物を着ました。
今回は初めて美容院ではなく、髪は自分、着付は母という、自家製で臨みました。

自分の顔が薄い(地味)と思うので、着物だと逆にメリハリの利いた色味を着たくなります。
濃いめの美人の人が淡い色の着物を着ているのは、素敵だなと思う。
着物は、洋服ではできない色の取り合わせができるのが面白いです。

実は、先月末に祖父が亡くなったり、体調を崩したりと、なかなか明るい気持ちになれず、正直直前まで着物を着る気力に欠けていました。
茶道自体も、お点前が形式ばかりに捉われていて、ぜんぜん自由じゃない気がして、このまま続けることに迷いを感じていました。

たぶん興味があるのは和菓子と、着物の色の取り合わせと、たまに好みの茶碗や塗物に会うと、おっと思うくらいで。

ただ、教室には先生をはじめとして、尊敬できる面白い方がたくさん来ていらっしゃるので、その人たちと関わりたくて、続けてきた側面が大きいです。
茶道に関する編集や、半東(茶道でのサービス)など茶道を仕事にしている方もいれば、庭師や陶芸など少し茶道と関連のある分野にいる方もいれば、専業主婦だけれどすごいバイタリティに溢れる方もいます。

茶道に関する知識は、歴史を背景にして、オールラウンドにわたるので、細かい知識を深めつつ、全体的に広げて行くことは、本当に際限のない取り組みだと思います。
皆さんの真剣度と俯瞰したうえでのざっくばらんさがすごく魅力的に見えます。
そして、とても届かない自分・・・。

裏方だったけれども、最後に薄茶の席に入れてもらえました。
一部ですが、掛け軸は「寿」、茶花は「カラスウリ」、和菓子は京都から取り寄せたというすあまと干菓子の合いの子で紅葉模様、そして、茶勺の銘が「星の夜」でした。
その席を持っていたのは、普段あまりお話する機会はないのですが、旦那さんのために、毎日小料理屋なみにつまみを作り、茶道の知識も深く、品があって(しかも後から酒豪で、辺境を旅していると聞いた)すごいなぁと思っているAさんでした。

私がしびれたのは、「星の夜」を踏まえた以下の会話です。

お客の1人「今空で光っている星は何かしら。」
Aさん「木星よ。金星はもう遠ざかっていったから。」

Aさん・・・星系にも詳しいんだ・・・さすが。

そんなこんなで1日が終わる頃には、茶道を続ける意欲が戻ってきたのでした。
そのためには、もっと真剣に取り組まなくてはならないのですが。

本当にバラエティに富んだ女性の生き方があることも、勉強になります。